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2009年3月

君が僕にくれたもの

      「君が僕にくれたもの」

     君はボルボを買ったんだってね

     僕はサンダルを買ったよ

     「ニューヨークはどうだった?」

     「まるで映画の世界にいるみたいだったな 市立図書館にもいったよ」

     「お土産は?」

     52 great children´s book

     一枚目のカードは

     ”Officer Buckle and Gloria”

     箱の裏には Made in Hong Kong の文字

     まあ いいけどね

     君はロレックスを買ったんだってね

     僕は柱時計のねじを回しているよ

     「フロリダはどうだった?」

     「ミッキーマウスがいっぱい

      バハマのヘミングウェイの家にもいったよ」

     「お土産は?」

     カジキの絵がプリント印刷されたTシャツ

     その背中には書かれた

     ”Papa´s Hemingway”

     タグには Made in China の文字

     まあ いいけどね

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ラムレーズンの朝

     サーティーワンに初めて一人で入った

     ラムレーズンを頼んだが 売り切れだった

     バニラを買って店外に出た

     アイスクリームを食べながら

     レンタルビデオ屋の横を通り過ぎて行く時

     「今度は『バグダッド・カフェ』を借りようね」

     と言った 君の言葉を思い出した

     コンビニに寄ったが ラムレーズンはなかった

     「私、アイスクリームの中でラムレーズンが一番好きなの」

     と言った 君の言葉が頭に浮かんだ

     やる気が無くて 帰ってすぐに寝た

     朝 物音で目が覚めた

     ベランダで洗濯物を干す君の姿

     冷蔵庫を開けると ラムレーズンのバケットがあった

     「アイスクリーム一緒に食べようと」君が言った

     今日はラムレーズンの朝だった

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      「恋」

     小学生の時

     上の姉が三日間 部屋にこもった

     一番上の姉に訊いてみた

     「ヒロミ姉ちゃん どうしたの?」

     「恋をするのは簡単だけど

      恋を実らせるのは大変難しいことなのよ」

     「ふーん」と僕は答えた

 

     月日が経って 僕が恋をした時 その意味がやっと分かった

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「ウォーター・ピストル」

      「ウォーター・ピストル」

     ロンドンタウンの名物は

     新聞紙に包みこんだ

     フィッシュフライとポテトフライだ

     「美味しくはないね」

     「うん あんまり 美味しくない」

  

     モスクワシティーの名物は

     長い行列の続く

     アイスクリームだ

     「寒くない?」

     「うん 寒い だけど すこしだけ美味しい」

     バンコックの名物は

     誰でも参加できる

     水かけ祭りだ

     「びしょ濡れだ」

     「うん でも 最高!」

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「ア・サイト・オブ・ビュー」

      「ア・サイト・オブ・ビュー」

     暑い太陽

     赤いパラソル

     白い砂浜

     机の上の封を開けた君からの手紙

     君は笑って そっぽを向いた犬を連れてる

   

     照りつける太陽

     風に揺れる椰子の木

     波に隠れる珊瑚礁

     机の上の封を開けた君からの手紙

     君は黄色いレインコ-トを着て そっぽを向いた犬を連れてる

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「初恋」

      「初恋」

     小さな村の小さな分校

     赴任してきた新しい先生

     ひとめ惚れだった

     母の父親が彼を気に入って家に連れてきた

     母は一生懸命料理を作って出した

     翌日 彼は母に髪止めをくれた

     校舎は小さく 彼の声が外にもれた

     母は校舎の回りをゆっくりと歩いた

     聞こえてくる彼の声が好きだった

 

     赴任先が変わった

     彼は絶対戻ってくるといった

 

     二年後 彼は帰ってきた

     彼と母はすぐに結婚式をあげた

     それから 45年 死ぬまで父は母の側を離れなかった

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